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  • デコスドライ工法

    #断熱・気密性能

    デコスドライ工法

デコスドライ工法とは木質繊維系セルロースファイバー断熱材を使用する断熱欠損を生じさせない乾式吹込み断熱工法です。

水も接着剤も使いません。構造材に不織布を張り、壁体内に吹き込みます。

吹込み施工は、専門の認定技術者(JCA登録証の認定を受けた住宅断熱施工技術者)が専用施工機で行います。

この工法を採用なさる場合には、当社との綿密な事前打ち合わせが必要です。
また、省エネルギー基準への対応や壁体内無結露20年保証制度をご希望される場合などには、設計段階から断熱仕様の詳細な計画を立てる必要があります。

・デスコドライ工法で使用する木質繊維系セルロースファイバー断熱材は、新聞紙(折込み広告紙は除く。)をリサイクルして作ります。
もちろんJIS認定品です。(認証番号:JIS A 9523)

デコスファイバー8つの特徴

①長期断熱性

・経年劣化しない高い断熱性能が冬温かく、夏涼しい快適な室内環境を長期にわたって実現します。

・JCA認定技術者による責任施工で断熱欠損がありません。

※断熱気密欠損とは、何かしらの原因で本来であれば連続しているはずの断熱気密層が途切れて、その部分に断熱気密材がない状況です。

熱気密層の連続が途切れるとそこから熱が逃げてしまい、本来の断熱性能を発揮できなくなったり、結露やカビが発生するおそれがあります

②調湿性(吸放湿性)

・木質繊維がもつ特有の調湿効果があり、湿度を調整します。1年を通して室内を適度な湿度にコントロールしますので、梅雨時のジメジメした感じや、冬季の過乾燥を緩和し、快適な住環境を実現します

※木質繊維はその中にも空気胞があるので、絡み合った繊維と繊維の間にも空気層が生じますので、調湿機能が働きます。自然素材ならではセルロースファイバーの調湿機能は、室内の相対湿度が55%の時は500㎖ペットボトル112本分もの水蒸気を吸収し、相対湿度が35%になると500㎖ペットボトル20本分の水蒸気を吐き出し、相対湿度が75%になると500㎖ペットボトル32本分の水蒸気を吸収します。

※セルロースファイバー1トン使用の場合。

・心地よい温熱環境が得られること

③吸音性

・木質繊維がもつ特有の吸音効果があります。(グラスウールより優れた吸音性)

隙間のない施工によって日常生活の音、屋外からの騒音、室内から屋外へ逃げるプライベート音を和らげる効果的な防音処方として、高い評価を受けています

また、セルロースファイバー断熱材のデコスファイバーは優れた防音性ゆえに、間仕切りなどにも多く採用されています。

④安心・安全性

・JIS A 9523認証品で火事に強い。 (難燃性・有毒ガスを発生しない命を守る建材)

・22件の防火構造認定を取得しています。

・シックハウス対策規制対象外ですので、使用してもシックハウスになりません。

・セルロースファイバー断熱材経年劣化しにくいです。

・使用の薬剤は揮発性がなく、毒性は食塩と同等です。

※原材料の構成成分は、新聞紙、硼砂(ホウ酸塩鉱物の一種で、難燃性・防虫性・防カビ性がある。)及びステアリン酸アルミニウム(撥水効果があるり、ファウンデーションやベビーパウダーにも使用されている。)

⑤健康性

・使用によりヒートショックが起きにくくなる

・結露しなくなるので、カビ・ダニの発生を抑制し、アレルギーが起きにくくなる

⑥省エネ・省CO₂性

暖冷房費の低減化に寄与します。

・セルロースファイバー断熱材はリサイクル品の新聞紙をさらにリサイクルし、製造時のエネルギー消費量の極少化をもたらすので、アース・フレンドリーで人間にも優しい素材です。

・デコスファイバーは、2011年に建築用断熱材として日本で初めて経済産業省所管のCFP制度の認定を受けました。
製造時のCO₂排出量が他の断熱材に比べ極めて低く、まさにエコ・フレンドリーな素材です。

※CFP(カーボン・フット・プリント)・・・・・製品やサービスの原材料調達から使用、廃棄、リサイクルまでの流れをライフサイクルになぞらえ、全体でのCO₂排出量を計算し、具体的な数字として表示するものです。

⑦防カビ・防虫性

・ホウ酸を添加しており、その効果により高い防カビ・防虫性が実現します。

※ホウ酸は安心で効果が長期にわたるシロアリ防蟻剤として注目されております。

⑧建物の高耐久性に寄与

・住宅30年間経過に相当する振動実験でもデコスファイバーは沈降しません。

・結露、シロアリを防ぐことで建物の長寿命化を実現します。

※通常の断熱施工では防湿層を必要としますが、その施工は難しくリスクを伴います。デスコファイバーは壁の内部で結露しないことを、住宅性能表示協会の「一次元定常計算による防露性能計算」を行うことで防湿層不要となり、呼吸する壁(調湿機能のある壁)を実現しました。

デコスドライ工法で断熱施工を行った部位に、万が一結露が発生し建物に被害が生じた場合や、製品に起因する被害等の場合に、無結露20年保証を適用し、保証限度額内で改修工事を実施する制度です。

(保証の適用条件)

  1. 木造住宅に限り、デコスドライ工法で断熱施工を実施した箇所に適用。
  2. 内部結露計算により結露の発生防止に有効な処理が施されていること。
  3. 耐力面材がない場合、通気層潰れ対策が講じられていることが確認された場合。

※壁の施工では、経年によるデコスファイバーの沈降を防止するため、密度55㎏/㎥以上で充填します。
しかし、施工密度の圧力により透湿防水シートが膨らみ、通気層を潰してしまうおそれがあります(通気層の潰れ)。
そのため、耐力面材の使用が推奨されておりますが、耐力面材の施工ができない場合は、必ず通気層の潰れ対策が必要となります。
(耐力面材があれば、通気層潰れ対策は不要です)。